日本雑穀協会

「雑」の力雑穀を食す

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雑穀の重要性
■ 伝統的な食生活は雑穀
イネ、コムギ、トウモロコシは世界三大穀物として広い範囲で栽培され、各国で主食として日常的に食されています。しかし、これら主要穀物にのみ依存した生活を古くから続けていたわけなく、最近定着した生活様式にすぎません。伝統的には、もっと多種多様な穀物を栽培し、それらをうまく利用した食生活に生活の基礎をおいてきました。
主食といえば、ご飯(イネ)、パン(コムギ)、トルティーヤ(トウモロコシ)を思い浮かべますが、世界では古くから雑穀が主食となっている地域もあります。西アフリカサヘルに位置するニジェールでは、穀物の栽培にとって極めて劣悪な環境の中、トウジンビエを生産し主食としています。また、フォニオやエチオピアでは、テフが主食とされています。日本をはじめとする先進諸国では、その存在すら知られていない雑穀を主食としている地域もあるのです。

■ 雑穀が受け継がれてきた理由
世界中で雑穀が受け継がれてきた主な理由として、下記のようなことが上げられます。
  1. 土壌や気候条件などが不良な土地にもよく生育し、収量は少ないが安定した収穫が得られる。
  2. 長期間の保存に耐える作物であるため、不作の年の救荒作物としての役割がある。
  3. 粉にしたり、挽き割ったり、穀粒のまま調理する、また地酒造りの原料など、多様な利用法が確立されている。
  4. 高い栄養価と機能性を有し、様々な地域で疲労回復や薬用にも利用されてきた。
  5. いくつかにはモチ性とウルチ性があり、農耕儀礼やハレの習慣に餅や地酒として、雑穀独自の食味と風味が楽しまれてきた。
まさに雑穀は、作物としての利用だけでなく、人間の文化と密接に関係し、有形、無形の文化財としても貴重な資源です。

■ 日本における雑穀の歴史
縄文中期時代の遺跡からヒエやオオムギの種が採取されるなど、日本では紀元前3000年よりも前から栽培されてきたことがわかっています。日本最古の歴史書である「古事記」では、稲・粟・麦・小豆・大豆を“五穀”と記し、古来から日本人の食生活と密接に関わってきました。まさに主食の原点ともいえ、太古の昔から戦後間もなくの頃まで、日本各地で栽培され食されてきました。しかし、戦後の食に対する価値観や食習慣の変化と共に、急激に食される機会が減り、日本における栽培面積は、ここ100年間で1000分の1以下に減りました。

■ 食料自給率向上のために雑穀を
最近では、食や健康に対する関心の高まりと共に、高い栄養価や機能性など雑穀のすばらしさが見直され、少しずつですが、栽培面積、生産量ともに増えてきています。しかしながら、輸入量も増え続け、日本で流通している雑穀の90%以上は輸入されています。現状では他の国に頼ることもやむを得ませんが、食料自給率を向上し、日本人の食環境の改善や日本農業の活性化のためには、国内での雑穀生産量を増やしていくことがこれから重要になってくると考えています。
■ 雑穀をおいしく食べよう
雑穀は種類によっても異なりますが、ビタミンやミネラル、また、抗酸化性に優れたポリフェノールを含んでいます。光老化(紫外線などによる皮膚の老化)の防止や腸内環境の改善にも良いとされ、皮膚の老化防止や身体の中からきれいになれるのも雑穀の持つ魅力です。粒の大きさや食感の異なる多様な雑穀は、お米に混ぜて炊いたり、他の食材と組み合わせることで料理のバラエティを広げ、毎日の食生活においしく取り入れることができるのです。