雑穀物語NEXT〚第22話〛 雑穀食べて脳腸相関改善計画

この物語は、古来から日本人の生活と密接に関わってきた、食の文化財ともいえる雑穀の価値と魅力について、正しくわかりやすく広めるために生まれた、雑穀の真実に挑戦する信実のヒューマンドラマです。雑穀エキスパート資格を持つ、雑穀が大好きなミレイとその友人グレオを中心に、様々なテーマで展開していきます。


グレオ
「ミレイちゃん、何で緊張するとお腹痛くなるんだろう??関係ない場所なのに。」

ミレイ
「それはね、脳と腸は、自律神経や神経伝達物質を介して、密接につながっているからなのよ。それを脳腸相関っていうの。」


グレオ
「へ~、脳腸相関かぁ。人間のからだって、おもしろいね。」

ミレイ
「そーなのよね、おなかの調子が悪いと、イライラしたりして、頭も正常に働かないって感じがあるよね。その逆もあるし。」

グレオ
「そーか、なるほど。ということは、今日の店長の機嫌の悪さは、頭からくるのか、お腹からくるのか、それが問題だね(笑)。」

ミレイ
「ん~、脳と腸、どっちが先かわからないけど、どちらも健康な生活にとても関係しているからね。」

グレオ
「どっちとも原因かもね。」

ミレイ
「腸については、腸内細菌の働き方が大事よ。腸管免疫といって、腸には免疫細胞が集まっていて、外部から来た細菌やウイルスなどに対して、腸内細菌が免疫細胞を活性化する詳細なメカニズムが明らかになってきているわ。
脳の健康でいうと、適度な運動や質のよい睡眠、これは、本当に大事よ。運動不足や寝不足が続くとストレスがたまって、伝達物資によって脳から腸に伝わり、腸内細菌のバランスも働きも悪くなるわ。そして、免疫力が下がって、体のあちこちに支障を来たすのよ。」


グレオ
「なるほど! 店長もお店の働き方改革だけでなく、腸内細菌の働き方も改革して、バランスを良くする必要があるね。」

ミレイ
「うーん、そうかもね。でね、腸内細菌を大まかに分けると、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌、ウェルシュ菌などの悪玉菌、そして、その時々に善玉菌の味方になったり、悪玉菌の味方になったりする、連鎖球菌などの日和見菌に分けられるの。それで、脳の健康に良い生活習慣と共に、必要な食物繊維や発酵食品をおいしく食べたりして、大切に善玉菌を育てていくと、日和見菌の多くが善玉菌の味方になるの。理想の割合は、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7くらいっていわれているけど、全体の働き方として、善玉7:悪玉3くらいになるのが、一番よくて免疫力も高まるみたいよ。」


グレオ
「そうか、なんか安心した。ミレイちゃんのような善玉菌ががんばると、僕のような日和見菌が味方になるってことだね。だけど、腸内細菌の世界も人間社会と似ているね。日和見な人、ほんと多いよね。」

ミレイ
「まあ、そうだけど。。脳と腸、健康には、どっちも大事だってことよ。」

グレオ
「そーか、毎日、腸に良い食事をしていても、強いストレスがかかると胃腸の状態が瞬時に変わって、腸内細菌叢に対しても悪い影響があるって書いてある。ストレスあると、脳も腸も、身体全体が変わってしまう気がするもんね。」

ミレイ
「そういうこと。だから、食物繊維も多い雑穀を活用したバランスのよい食事と共に、質の良い十分な睡眠と適度な運動で、ストレス溜めずにきれいな腸内細菌叢にしようね。そうすると、脳と腸がうまく連携して、気持ちも免疫力も安定するのよ。」

グレオ
「そうか。よーし、これから店長にもっと雑穀食べるように言ってみよっと。」

ミレイ
「その前に、店長に怒られないように、お仕事しっかりがんばってね。」

グレオ
「むむ、店長の機嫌直しはそっちが先か。。」

《解説》
私たちの脳と腸は、連携しながら健康な状態を保っています。ストレスと腸で働く免疫細胞、脳疾患と腸内細菌叢に関する報告も数多くあります。例えば、腸内細菌が作り出す尿毒素物質が自閉症様症状の原因となったり、認知症患者に少ない腸内細菌について研究報告されるなど、脳腸相関の研究は活発に行われています。脳にも腸にも必要な栄養素として、雑穀が持つ可能性は今後も高まるものと思われます。

参考書籍
福田真嗣 編著 (2019)「もっとよくわかる! 腸内細菌叢~健康と疾患を司る”もう1つの臓器”」羊土社
鈴木隆二 (2015)「カラー図解 免疫学の基本がわかる事典」西東社

登場人物紹介
  グレオ
神奈川県出身、文学部の大学2年生。趣味は映画観賞と食べること。スマホが離せない少し優柔不断な次男坊。ミレイはカフェのバイト仲間。

  ミレイ
料理と読書、そして雑穀が大好きな、東北の中山間地出身の女子大家政学部の3年生。雑穀エキスパート認定者。責任感が強く、負けず嫌い。

 




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