人材育成に投資する企業は、なぜ伸びるのか

商品だけでなく、人を育てる企業が雑穀の未来をつくる

人材育成と企業成長、雑穀の未来を表現したブログアイキャッチ画像

日本雑穀協会では、2005年から20年以上にわたり、雑穀に関わる人材育成に取り組んできました。

これまで、雑穀加工企業をはじめ、食品メーカー、商社、小売業、外食産業、生産者、行政、研究機関、栄養士、料理関係者など、さまざまな立場の方々にご受講いただき、約3,000名の方が「雑穀エキスパート」として認定されています。

人材育成講座を通じて多くの企業や団体と関わり、その歩みを振り返る中で、私たちが一つ確信していることがあります。

それは「継続して成長している企業ほど、人材育成を大切にしている」ということです。

これは決して偶然ではないように思います。

販売促進は商品を広げ、人材育成は企業の未来を広げる

もちろん、販売促進やマーケティングへの投資は重要です。
新商品を知っていただくためには、チラシや店頭販促、展示会、SNS、広告など、適切な情報発信が欠かせません。タイミングや方法によっては、大きな成果につながることもあります。

しかし、こうした施策によって得られる成果は、どうしても一過性になりやすい面があります。

一方で、人材育成に投資する企業は、継続して伸びていく力を蓄えていきます。
なぜなら、人に投資することは、商品を売る力だけでなく、商品を考える力、価値を伝える力、課題を判断する力を育てることにつながるからです。

販売促進は、その時の商品を広げます。
人材育成は、次の商品を生み出す力を育てます。

新しい雑穀商品を企画する力。
雑穀市場の変化を読み取る力。
雑穀原料の特性を理解する力。
お客様へ雑穀の価値を伝える力。
雑穀を通じた地域との新たな連携を考える力。

こうした力は、一つの商品だけではなく、その先の商品開発や事業展開にも生かされていきます。

伸びる企業には、学び続ける人がいる

日本雑穀協会では、資格制度などのさまざまな事業活動を通じて、多くの企業や地域の取り組みを見てきました。

必ずしも規模の大きな企業が伸びているわけではありません。
販売促進やマーケティングも重要ですが、それだけで継続的な成長が決まるわけではありません。

一方で、継続して雑穀の新しい価値を生み出している企業には、共通する姿があります。

それは、学び続ける人がいることです。
そして、その学びを会社として応援していることです。

その積み重ねが、雑穀の新しい商品を生み、新しい販路を広げ、新しい価値提案につながっていきます。

人材育成は、すぐに成果が見える投資ではありません。
だからこそ、景気が厳しい時期には、真っ先に削減されてしまうことも少なくありません。

しかし、5年後、10年後を振り返ったとき、その差は企業の力となって表れています。

雑穀の可能性を引き出すのは「人」である

雑穀は、多くの可能性を持つ素材です。

その可能性を引き出せるかどうかは、原料そのものではなく、それを理解し、活用し、伝えられる「人」にかかっています。

日本雑穀協会が20年以上にわたり、資格講座を運営し、人材育成を続けてきた理由も、そこにあります。

資格を取得することが目的ではありません。

知識を現場で活かし、新しい価値を生み出せる人材を育てること。
そのことが、企業を強くし、地域を元気にし、日本の食文化をより豊かにしていく。

時代の変化に応じた資格講座の改編を行う中で、その思いをあらためて強くしています。

 

執筆:中西 学(一般社団法人日本雑穀協会 事務局長)
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